Research

Research topic 1 : 記号列化した人流データからの特徴抽出と可視化

 カメラで記録した映像データから人の歩行パターンや場所ごとの特徴を発見することで交通,防災,マーケティングなど多様な分野に役立つ情報を得ることが出来る. しかし,大量に蓄積した人流データの効率的な分析は未だ課題が多く,特にデータの圧縮とマイニングについては検討の余地がある. 本研究では,SAX(Symbolic Aggregate Approximation) を拡張した UniversalSAXとランレングス符号化によって人流データを記号列化し,各地での滞在時間や交通量などの特徴を抽出して可視化する手法を提案する. 特徴的な点としては,人流の非類似度計算に重み付きレーベンシュタイン距離を導入した点,可視化機能を2段階に拡張し各地の流量などの概要表示,並びに具体的な歩行経路などの詳細表示を実装した点が挙げられる.

Research topic 2 : 3次元歩行動線のクラスタリング結果を利用した徘徊検出

 高齢化に伴い認知症患者の徘徊行動が増加し問題となっている. 徘徊行動は死亡事故につながる危険性があるため事前防止や早期発見が重要だが, 介護施設の職員や家族による監視は負担が大きく困難である. 本研究では, 3次元歩行軌跡にクラスタリングを適用した結果を用いて, 与えられた軌跡群から徘徊行動にあたる軌跡を検出する手法を提案する.

Research topic 3 : エッジバンドリングを適用した有向グラフによる視線軌跡の可視化

 視線の動きからは, 人間の行動や心理を理解することができる. 例えば, 商品棚の中で多くの買い物客が注目した商品は人気があると考えられる. このような視線の動きの特徴を分析するには可視化が有効であり, 特に視線の動きを軌跡として描画する方法であれば, 具体的な行動を理解しやすい. しかし, 単純に元の軌跡を描画するだけでは, 軌跡の交差が発生するなど可視化結果が複雑化しやすい問題がある.
 本研究では, 有向グラフを用いて視線軌跡を要約し可視化する手法を提案する. 現在の実装では, 被験者がポスターやウェブサイトなどの静止画像を観察した際の視線データを使用する. まず, このような画像を複数の領域に分割し,関心領域(AOI)を設定する. これらの領域分割結果と視線軌跡データを用いて有向グラフを生成する. さらに, このグラフにエッジバンドリングを適用し, エッジの交差を減少させてグラフの視認性を向上させる.