2014年度〜

Storylineを適用した実数値型時系列データ可視化の一手法

時系列データを効果的に分析するためには、実数値の大小だけでなく、データ要素の関連性や変化量等を可視化し観察することが有効です。そこで私はstorylineという手法を用いて、時系列数値データのクラスタ構造の変遷を可視化する研究を進めています。

既存のstorylineではカテゴリによる類似度算出や既知の共起性をもとに描画を行っていますが、本研究ではある期間毎に時系列数値データの類似度を算出し、類似した要素同士が画面内で近接するような曲線を描きます。さらに視覚変数により各曲線の変化量を強調することで、クラスタ切替の時間や変化量の直感的な把握を可能にします。

本手法により、既存手法では発見しづらかった、クラスタ切替の多い要素に着目可能となり、例えば季節によって同時に売れる商品が変わる商品を発見し、商品陳列改善のための知見を得たり、変化の要因を分析して売上予測や予兆発見に貢献したりできると考えます。

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2011年度〜

タグ付き時系列データの可視化と対話的な詳細度制御の一手法

身の回りに存在する多数の時系列データの解析のため、可視化は有効です。既存手法では時系列データを折れ線グラフで表現しているものが多く、データが大規模になると線分同士の交差が増えて数値の時系列変化を読み取ることが困難になります。また、その多くはグラフの値や形状のみをもとに処理を行っており、天気などデータに付加された情報と数値の関連は考慮されていません。

そこで私はタグ付き大規模時系列データの可視化手法および詳細度制御という新しい課題に取り組んでいます。ここでいうタグとは、遺伝子発現量に対する環境条件、血圧や心電図のデータに対する注釈などグラフの数値に付加された情報を指します。本手法ではクラスタリングを利用した詳細度制御を行うことで、グラフの表示本数を低減して読みやすさを向上し、かつ数値と付加情報の関係性も逃さない表示を実現しています。また、可視化結果画面からユーザが着目したグラフを抽出するためのUIも併せ持っています。

タグの情報も用いて時系列データを可視化することで、例えば運動・食事と血圧の変化の関係など、タグと数値の相関性やタグと時系列の関係を発見・分析することができると考えられます。

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2010年度

地図上の水防災データ可視化における画面配置と詳細度制御

近年の局地的集中豪雨などの被害対策として、水防災情報の表示、および過去の危険時の数値情報(降水量、河川水位など)の分析が重要です。その際、単純な降雨量と水位の依存関係だけではなく、地理的分布や地形の特徴などの影響による知見が得られれば、より複合的な警告が可能になると考えられます。そこで、水防災データを地図上に可視化する一手法を研究しています。

本手法では、各地点における計測値の詳細情報を選択的に地図上に配置することで、地理的特徴と関連付けながら多数の数値情報を表示します。また、カラーバーによる詳細表示(図:左)と折れ線グラフを用いた詳細表示(図:右)の2種類の画面表示モードを選択・切替が可能です。これにより、ユーザは数日間の数値情報の時間変化を広域と局所を切り替えつつ観察できます。

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