Report Vol. 14

第14話:小市民ネタ(4)

こんにちは。懲りもせず今回も、小市民ネタをお送りします。

★めっきー・やっぴー
私の通っている学科は「機械工学科」です。英語で言うと「めかにかる・えんじにありんぐ」です。ピッツバーグの学生は、この学科を「めっきー」と呼びます。 最初はちょっと驚きました。しかしその次の瞬間に、「めかにかる」を略して「めっきー」がアリなら、 「宇多田ひかる」が「ひっきー」なのもヘンじゃないよな、などということをシミジミ思いました。 なんでまた海の向こうでそんなことを思いついたのか自分でもわかりませんが、 とにかくこの1年間「ひっきー」という単語が私に与えた違和感が、この「めっきー」を聞いた瞬間にすーっと消えていくのがわかりました(笑)。 ところで「宇多田ひかる」の「ひかる」って本名なんですか?

私は学生街の目抜き通り、最も交通の便のいい好立地にある巨大なマンションに滞在してますが、 こんな好立地に住んでるせいで私はよく「やっぴー」と呼ばれます。「やっぴー」というのは、 若くして専門職について高級そうな家に住んでいる人のことを指すと聞きましたが、本来の意味はちょっと違うかもしれません。 確かに、チャパツに半ズボンにビーチサンダルで通学している、どうみても大学生と同世代 (ホントは大学生とは10歳以上違うんだけど)な黄色人種がそんな一等地に住んでいるわけですから、これは「やっぴー」と呼ばれないわけがありません。

そういえば私、32歳にもなって、レストランやバーや酒屋で頻繁にパスポートの提示を求められる (21歳未満に見られる)のですが、やっぱり大学生っぽいということなんでしょうかねぇ。 でもピアスもしてないしタトゥーもないし、まだまだ私なんて甘い(?)と思うのですが ...

ところで私、帰国するとすぐに普通のサラリーマンに戻ることになってます。 いや、ネクタイ不要、コアタイムなし、などというラフな職場なので、普通のサラリーマンとは言えないかもしれません。 でも、それでも、さすがに半ズボンで通勤なんて許されません。 2ヶ月も半ズボンに慣れてしまった私にとって、今年の夏はとっても暑い夏になりそうです。

★レストランのトイレにて
アメリカで外食していて、かなり頻繁に見かけるのが、「従業員は手を洗うこと」の注意書き。 信じられないと思うかもしれませんが、ホントによく見かけます。 これってピッツバーグだけでしょうか? いや、他の街でも見たことあります。ご丁寧に

「1.左のボタンを押して石鹸を両手につける。
2.両手を10秒以上こする。
3.....」

というように手順まで説明してあるトイレを見たこともあります(笑)。女子トイレにも書いてあるかどうかは未確認です。

★悪い癖
アメリカに5ヶ月も生活していると、悪い癖もいろいろついてきます。自分でも気になるのは、 日本人どうしで街を歩いているときに、きっと周囲の人に日本語なんて通じないだろうと決めつけて、 言いたいことを日本語でバシバシ言ってることです。例えば、よくつるんでいる日本人学生と、 スーパーのレジの前で「この店のおばちゃんはみんなトロいよなー」とか、レストランで注文を聞いてるウェイターの前で、 「あ、そのパスタは超マズいから止めたほうがいいよ」というような会話を日本語で堂々としている、というようなことです。

きっとピッツバーグのような地方都市には、日本語のわかる人なんてめったにいないと思うのですが、 ひょっとしたら私達の悪口に聞き耳を立てている人もいるかもしれないことを考えると、この癖はよくないなーと思ったりしてます。 それ以上にマズいのは、この悪口癖が帰国してからも抜けないことです。 ウィンカーとワイパーを間違える癖(第7報参照)も経験的にいって結構しぶとかったりするのですが、悪口癖のほうがマズイですよねー。

★帰国準備
帰国まであと2週間半となってしまいました。そろそろ帰国準備を始めることになりました。 帰国までに必要な手続きは、電話・電気・ケーブルTVの解約、アパートの点検、 配送荷物の手配、最終日のホテル予約、不要な日用品の売買や廃棄、会社への手続き、アメリカの税金控除の書類作成、などです。

アメリカ(少なくともピッツバーグ)では、家具や日用品を転居時に売買する習慣が発達しているようで、 大学生の卒業シーズンである先月や今月は、売買情報の電子メールが山のように届いてます。 中には「購入時 $10 のコーヒーメーカーを $2 で売ります」などという細かい物件もあります(笑)。 私は家具をレンタルしているのと、たまたま転居したばかりで日用品の足りない知人がいるので、 不要な日用品は帰国直前に知人にタダであげる予定です。ちなみに日用品とは、皿、なべ、調理用具、布団、文房具などです。

アパートには敷金のようなものがあって、その一部がカーペットの掃除と壁のペンキ塗りに使われます。 その最低費用は、私のアパートでは $60 です。日本のアパートだと、 敷金のうち最低3,4万円くらいクリーニングで徴収されると聞いたことがあるのですが、それに比べるとかなり安いですね。

電話・電気・ケーブルTVの最終月の請求は、日本までエアメールで送ってもらうのが最も簡単な方法らしいです。 それに対して私は、ピッツバーグでつくった銀行口座の小切手をエアメールで送って支払います。

つまり私は、帰国時にピッツバーグの銀行口座を解約しません。 しかもこの銀行口座は $2000 以上の残金がないと毎月課金されるそうなのです。 口座の設定を変えて、残金が $2000 未満であっても課金が生じないようにすることもできるらしいのですが、手続きが面倒らしいです。 前任の出張者は、結局 $2000 以上を残して帰国し、次回のアメリカ出張時に解約する、ということにしているようです。 私も同じようにするつもりなのですが、つまりは、アメリカにもう一度出張するまで転職しちゃいけないってことでしょうか(笑)。 万が一 $2000 をアメリカに残したまま私が死んだとしたら、家族や親戚がその口座を解約して遺産にすることができるんだろうか!? などという余計な心配までしてしまいました。

では、今回はこのへんで。

 

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